大地の息吹

2025年は”古(いにしえ)”をテーマに妄想していきたいと思います。通年テーマとかあったんだ。長い年月をかけ創られた大地と、それを踏む数え切れない先人達の手によって育まれてきた文化の中には、きっとこの島で生きることの本質が隠されているはずです。知らんけど。スピリチュアルとか国威主義のほうへ行き過ぎず、ナイスな感じに切り分けて嵌まっていきたいと思います。ご期待ください。

記念すべき第1回は大地の”古”をお届けします。是非ご覧くださいませね。

恒例の妄想BGM。息吹を感じ取れる一曲をどうぞ。


秩父は埼玉の西側に位置し、我らがなまよみと埼玉を隔てる『奥秩父山塊』を擁する地域です。その一部、埼玉県長瀞町にある景勝地が岩畳であります。

海底に堆積した地層がプレートの動きに沿って地下に引き込まれて層状に変形(片理)。お前もマントルになるんだよ・・・と思いきや地殻変動で地上に露出。地圧から解放されてバキバキになったところ(節理)を荒川に削られまくって今の姿になったと。波瀾万丈すぎる。詳しくはジオパーク秩父のWebサイトでレッツ・スタディ。

そんな踏んだり蹴ったりな生い立ちがあってこそ、この異質な風景が生み出されたと。地球ドラマチック。

油断すると地球でないどこか別の惑星に連れてこられたような錯覚に陥ってしまうかもしれません。トンデモ情報(ex.闇の政府)を信じやすい方は注意が必要です。

大地が生み出したテクスチャ。このミルフィーユ状の層に数千万年の時間が封じ込められているわけです。

グッと絞ると幾何学的な印象を持たせられますね。被写体に応じて被写界深度も操らなければならない。基本がなってないのよアナタ。これは禊が必要かもしれません(?)。

迫り出した岩。ブレスオブザワイルドのパッケージごっこが出来るかもしれない。

とはいえここは断崖絶壁の上。はしゃぎすぎるとうっかり転落する危険な場所であります。パラセールをお持ちでない限りは近づかない方が無難でしょう。

壮大な力をもって造られた大地と、その上に息づく生物たち(もちろん人間も)。私たちはなんとも小さな存在でありますな。


余談(三峯神社探訪記)

実はこっちが旅程のメインだったりします。かねてより名を知っていた三峯神社を訪ねてみようと思い立ったのです。三が日に。

カーナビさんにとんでもねえ道へ誘導され半泣きでワインディングしながら辿り着いたのは入場を待つ渋滞の最後尾。見える看板には『駐車場まで4km』。4kmて。そのまま車内に2時間幽閉され、辿り着いた頃にはすっかり日が落ちてしまいましたとさ。なので写真はありません。うんうん、これもまた三が日だね。ご容赦ください。

さて、三峯神社に限らず秩父周辺の特色ある文化としてオオカミ信仰があります(オオカミが害獣から農作物を守る・火除けもするetc)。奥秩父の山中にはかつて野生のオオカミが生息していて、いつしか神格化されていったらしい。その後ニホンオオカミは明治末期には絶滅した。学術的にはそういう話です。

しかし『ニホンオオカミは絶滅せず、山の中でひっそりと存続している』『遠吠えを聞いた』という言説があります。この記事に辿り着いたあなたはどう思いますか?

岩畳から三峯神社へ向かう途中、野生のサルに出くわしました。なかなかの衝撃です。手つかずの自然って分からないことだらけですし、実はオオカミが隠れて生きていたって不思議じゃねえよな、と。ロマンがありますね。正体はおろか存命かどうかも分からないネットミームのあの人よろしく(例えが最悪ですみません)、そんな神秘性ある存在だからこそ先人達の想像をかき立て、今もなお信仰が根付いているのかもしれません。

もう少し暖かい季節になったら再度訪ねたいと思います。続報を待て。


Category:

大地の息吹